初恋 二度目の恋…最後の恋
折戸さんは私の横に座ると色々と話しかけてくれる。その話し方はとっても優しくて、徐々に緊張も解けていく。高見主任のキラキラ光線で石化した私の身体も次第に本来の動きを取り戻していく。
「そういえば、坂上ちゃんはビールでいいの?カクテルとかどう?ここのカクテルは本格的で美味しいよ」
「カクテルですか?」
「そう。女の子って甘いお酒がいいんじゃないかと思って」
カクテル――。
本やテレビでは見たことがある。
大学でも研究室に籠っていた私はそういうおしゃれなお酒を飲むような店に行ったこともないし、行こうとも思わなかった。どうしようもない付き合いで連れて行かれた飲み会も少しだけビールを飲んで、その後はウーロン茶だけで終わらせる。
二次会という話が出ても、一緒に行くことはなく。未経験のままだった。
『ウーロン茶で…』そう言いかけて言葉を飲み込む。こういう機会でもないと本格的なカクテルなんか二度と飲むことがないかもしれないと思った。好奇心の方が勝る。
「カクテルは飲んだことないので、何が美味しいのがわかりません。教えて貰えますか?」
「一回も飲んだことないの?」
「はい。そういう機会がなかったので名前を聞いても分からないし、どれが美味しいのかも分かりません」
折戸さんはにっこりと笑うと私を見つめた。
「じゃあ。坂上ちゃんのためにお兄さんが美味しいカクテルを選んであげよう」
「そういえば、坂上ちゃんはビールでいいの?カクテルとかどう?ここのカクテルは本格的で美味しいよ」
「カクテルですか?」
「そう。女の子って甘いお酒がいいんじゃないかと思って」
カクテル――。
本やテレビでは見たことがある。
大学でも研究室に籠っていた私はそういうおしゃれなお酒を飲むような店に行ったこともないし、行こうとも思わなかった。どうしようもない付き合いで連れて行かれた飲み会も少しだけビールを飲んで、その後はウーロン茶だけで終わらせる。
二次会という話が出ても、一緒に行くことはなく。未経験のままだった。
『ウーロン茶で…』そう言いかけて言葉を飲み込む。こういう機会でもないと本格的なカクテルなんか二度と飲むことがないかもしれないと思った。好奇心の方が勝る。
「カクテルは飲んだことないので、何が美味しいのがわかりません。教えて貰えますか?」
「一回も飲んだことないの?」
「はい。そういう機会がなかったので名前を聞いても分からないし、どれが美味しいのかも分かりません」
折戸さんはにっこりと笑うと私を見つめた。
「じゃあ。坂上ちゃんのためにお兄さんが美味しいカクテルを選んであげよう」