初恋 二度目の恋…最後の恋
「折戸さんも高見主任も坂上さんをからかうのはそのくらいにしてください。坂上さんは本気で信じてますよ」
そう言って、ビールのジョッキを持って高見主任の横に座って来たのは小林さんだった。心なしか先ほどよりも疲れている気がする。そんな小林さんを見て、高見主任はとっても嬉しそうだった。
「上手く逃げてきたのか?」
「はい。象形文字のレクチャーはすでに何度も受けてますが、個人的に全く興味がないので」
小林さんは私をこの部屋に連れて戻った後に柴田さんと北井さんの古代文字の語らいに連れ込まれていたらしい。あれこれと知識を披露されたのだろう。ビールを飲みながら、その合間に溜め息を零している。
そして、私と視線が合うとニッコリとまた微笑む。
「坂上さん。『シンデレラ』というカクテルはノンアルコールだよ。中身はオレンジジュースをレモンジュース、そして、パインジュースのシェークしたもの。だからいくら飲んでも酔わないよ」
「そうなんですか?」
この口当たりの良さはジュースだったから。いくら飲んでも折戸さんの背中のお世話になることはない。でも、この『シンデレラ』というカクテルは…本当に美味しい。
「ああ。高見主任も折戸さんも酒の席では新人をからかうんだ。俺も入社したばかりの時にやられた。俺は逆だったけど」
「逆?」
「ああ。少しのビールで軽く酔ったところでアルコールの高いカクテルで潰されたよ。」
そう言って、ビールのジョッキを持って高見主任の横に座って来たのは小林さんだった。心なしか先ほどよりも疲れている気がする。そんな小林さんを見て、高見主任はとっても嬉しそうだった。
「上手く逃げてきたのか?」
「はい。象形文字のレクチャーはすでに何度も受けてますが、個人的に全く興味がないので」
小林さんは私をこの部屋に連れて戻った後に柴田さんと北井さんの古代文字の語らいに連れ込まれていたらしい。あれこれと知識を披露されたのだろう。ビールを飲みながら、その合間に溜め息を零している。
そして、私と視線が合うとニッコリとまた微笑む。
「坂上さん。『シンデレラ』というカクテルはノンアルコールだよ。中身はオレンジジュースをレモンジュース、そして、パインジュースのシェークしたもの。だからいくら飲んでも酔わないよ」
「そうなんですか?」
この口当たりの良さはジュースだったから。いくら飲んでも折戸さんの背中のお世話になることはない。でも、この『シンデレラ』というカクテルは…本当に美味しい。
「ああ。高見主任も折戸さんも酒の席では新人をからかうんだ。俺も入社したばかりの時にやられた。俺は逆だったけど」
「逆?」
「ああ。少しのビールで軽く酔ったところでアルコールの高いカクテルで潰されたよ。」