初恋 二度目の恋…最後の恋
「皆さんのお役に立てるように頑張ります」


「期待しています」



 高見主任の期待しているという言葉は嬉しかった。私の持っている知識は薄いかもしれないけど、それでも役に立つならば全てを出し切りたい。高見主任の側にいたら新しい自分に出会えるかもしれない。


 成長したい。そう思う。


「さあ、次は新規だからすぐに終わると思うよ。終わったら昼にしよう。金曜日に蒼空が連れていったとこよりはいい店だから、期待して」


 金曜日に小林さんが連れて行ってくれた店はちょっとレトロ感たっぷりだったけど、かなり美味しかった。私は満足していたけど、他の一課の人には厳しい評価を受けていた。


「楽しみにしています。でも、小林さんと一緒に行ったお店もとっても美味しかったです」

「ああ。確かにあの店は美味い。さ、そろそろ着く」


 高見主任と次に向かった新規取引先は、先ほどの大企業とは違うちょっとだけ規模が落ちるものだった。企業の規模から考えたらウチの会社が格段に大きい。そんな中での新規開拓に興味津々。高見主任は余裕の笑顔を浮かべているけど、大丈夫なのだろうか?


 応接室に通された私たちは静寂に包まれていた。



「お待たせしました。」


 ドアを開けて入ってきた社長はかなりの厳しい顔をしている。話を聞くという雰囲気は微塵も感じない。忙しい中に一応時間を取ったというのがアリアリだった。


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