初恋 二度目の恋…最後の恋
私も高見主任と同行した成果というわけではないが、タイミングよくアシスタントが出来たと思う。初めて取引先の前で商品の補足説明をしたけど、自信を持って言えたのはそれは高見主任との同行が功を奏している。
研究所に居たときの私だったら、知識があってもそれを上手に伝える力はなかった。でも、高見主任との同行で学んだのは、相手に分かるように言葉を選びながら伝えるとのこと。出過ぎた事かもしれないが、折戸さんの説明の合間に商品の補足説明が口から零れる。
知識は私のものでも、言葉は高見主任のもの。相手の人も私の言葉に耳を傾ける。どこかで聞いたフレーズが頭の中でリフレインしている。
細かく説明をする私に折戸さんは一瞬驚いたみたいだけど、すぐに優しい微笑みで私を包む。折戸さんから感じる空気を肌で感じながら私は言葉を紡いだ。
折戸さんの締めで製品開発部長の岸田さんは陥落した。契約はこちらの思っていたとおりの内容で決まり、そこには妥協の文字はなかった。
契約が決まって得意先を出ると、折戸さんは満面の笑顔を私に向ける。そして、廊下を歩きながら、私の頭をぽんぽんと撫でた。
「坂上ちゃん。上出来。さすが、高見主任だよな。坂上ちゃんのアシストは絶妙。それに、説明も的確。仕事がしやすかったよ」
「出過ぎた真似をしたのではないでしょうか?」
仕事がしやすかったという言葉は嬉しかった。自分なりに一生懸命やってきたのを認めて貰うと嬉しい。
自然と顔が緩んだ。
「どこが?完璧な説明に聞き惚れそうになったよ。これは頑張ったご褒美ね。」
研究所に居たときの私だったら、知識があってもそれを上手に伝える力はなかった。でも、高見主任との同行で学んだのは、相手に分かるように言葉を選びながら伝えるとのこと。出過ぎた事かもしれないが、折戸さんの説明の合間に商品の補足説明が口から零れる。
知識は私のものでも、言葉は高見主任のもの。相手の人も私の言葉に耳を傾ける。どこかで聞いたフレーズが頭の中でリフレインしている。
細かく説明をする私に折戸さんは一瞬驚いたみたいだけど、すぐに優しい微笑みで私を包む。折戸さんから感じる空気を肌で感じながら私は言葉を紡いだ。
折戸さんの締めで製品開発部長の岸田さんは陥落した。契約はこちらの思っていたとおりの内容で決まり、そこには妥協の文字はなかった。
契約が決まって得意先を出ると、折戸さんは満面の笑顔を私に向ける。そして、廊下を歩きながら、私の頭をぽんぽんと撫でた。
「坂上ちゃん。上出来。さすが、高見主任だよな。坂上ちゃんのアシストは絶妙。それに、説明も的確。仕事がしやすかったよ」
「出過ぎた真似をしたのではないでしょうか?」
仕事がしやすかったという言葉は嬉しかった。自分なりに一生懸命やってきたのを認めて貰うと嬉しい。
自然と顔が緩んだ。
「どこが?完璧な説明に聞き惚れそうになったよ。これは頑張ったご褒美ね。」