【企】恋する君に口づけを
「愛莉、のぞきに行こう」
「っえ?」
怜美ちゃんはそう言って立ち上がると、あたしの返答も聞かずに腕を引っ張った。
怜美ちゃんがドアに手をかけると、中からは悲鳴にも近いような歓声が上がった。
隙間から中をのぞくと、壇上では男の子と女の子が抱き合っていた。
うまくいったんだ……。
つぎは、あたしの番だけど…どうなるのかな。
「エントリーナンバー2、森永愛莉さん! …と言いたいところですが、残念ながらここには来ませんでした」
そんな司会者の言葉に、体育館内はブーイングが沸き起こる。
あたし…これからの学校生活、肩身が狭くなりそうな気がしてきた…。
そのままドアを閉めようとしたら、いきなり壇上に康太が現れた。
「なんで……?」
なにをする気なんだろう…。