【企】恋する君に口づけを
「あら…一体なにがあったの?」
「白雪姫は魔女に毒リンゴを食べさせられて死んだんだ!」
「だけどこの王子様が助けてくれたんだよ!」
小人のふたりが嬉しそうにそういう。
視線を康太に持って行くと、ばちっと目があって恥ずかしくなってきた。
キスしたのは、だれにも見られてなかったのかな……。
さっきのは、近づきすぎて事故で唇が触れたのかな?
頭の中がごちゃごちゃして、わけがわからなくなってきた。
「白雪姫、あなたはなんて美しいんだ。 僕と結婚してくれませんか」
康太は右手をあたしに向けて差し出した。
あたしは自分の右手を重ねる。
「まあ! もちろんっ」
そう言うと、ステージ脇から紙吹雪が飛んできて、ゆっくりと幕が下がった。