【企】恋する君に口づけを
みんなは劇がうまく成功して、すごく喜んでいる。
そんななか、あたしと康太の間には気まずい空気が流れてる。
「こ、康太…」
「……ん?」
「なんであんなこと…」
康太はうつむかせていた顔を上げて、あたしのことを見つめてきた。
康太がする返事がどきどきする。
「…あー、事故」
すると、聞きたくなかった言葉が聞こえた。
康太は少し笑みを浮かべている。
……事故じゃなければよかった。
そうだとしても、なにも答えなくてよかった。
———なんて、そんなの矛盾してる。
「…………か」
「え?」
「康太のばかっ!!」
大きく声を上げると、周りにいたクラスメイトは急に静まり返ってあたしと康太に視線を向けてくる。