素顔のマリィ
「お、あったあった」
彼が取り出したのは、半透明のキズパッド。
「ほら、そこ座れ」
押し込まれるように座ったわたしの横に、ドスッと大谷さんが座るから、その勢いでソファが大きく沈みこむ。
太く大きな指先が器用にパッドの薄紙を剥がしていくのを眺めていた。
傷口にパッドを当て、密着するように押さえつける。
仕事ぶりと同じく、傷の手当も真剣そのものだ。
「どうだ、痛むか? 今日はもう水仕事は無理かもなぁ」
その様子を引き込まれるように眺めていたわたしは、油断した。
視線を上げた彼と、しっかり目が合ってしまったのだ。
「お前、もしかして誘ってんの?」
フルフルと首を横に振るも説得力がない。
恐らく真っ赤であろう顔と同じくらい、わたしの身体は限界に近く火照っていた。
言葉を発する間も与えられず、わたしはそのままソファに押し倒された。
そのままシャツの裾を捲り上げられ、あっという間に胸ははだけ、そこに彼が顔を埋める。
たまたまその日はスカートを履いていた。
彼の右手がスカートの裾から下着に伸びて、わたしの泉に辿りつくのに数秒。
「やる気満々ジャン」
大谷はわたしの胸先に食らいつくと、そのままそそり立った自身をわたしに突き立てた。