クレームの女王
「あ、ありがとうございます!
では失礼してこちらに座らせていただきます」


店長はまるで麗華を姫のように仰ぎ見ながら
恐る恐るソファーに座る。


麗華はそんな店長の様子を見て
ちょっといたずら心をおこした。


店のカートがぼろだったら早く交換すればいいものを
放っておくから祐樹がけがをした。


店長も店の非を謝ってはいるが
ここは少し困らせてお灸をすえてやろう。


麗華はちょっと上から目線で
店長に話しかける、


「土下座をやめてはもらいましたけど
許したわけではありませんよ」


ソファーに座る店長は麗華の言葉に
また大汗をかき頭を下げる。


「奥様のおっしゃる通りでございます!
こんなことでこちらも許してもらおうとは


思っておりません!」


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