クレームの女王
すると、エレベーターの前に
人影がある。

スーツを着た男だ。

その男は麗華を見ると
スタスタと近づいてくる。

誰だろう?

麗華が不思議に思っていると
前に立った男は

一礼をすると
懐から警察手帳を取り出した。

麗華の表情が曇っていく。

「麗華さんで
いらっしゃいますか?」


麗華がうなずくと
男は神妙な顔をした。

「実は旦那さんのバイクに
不審な点が見つかりまして…………」

そう言った男は麗華を
鋭い目でみつめる。

「実は旦那さんのバイクの
ブレーキが誰かに壊されていた

ようなのです」


疑われている。
そう直感した麗華は

平静を装って尋ねた。

「そうなんですか。まさか
バイクがイタズラされていたなんて…

犯人を捕まえて下さい」


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