クレームの女王
二万円は麗華にとっては大金だった。

結婚して祐樹が生まれてから
自由に使えるお金なんて持ったことがなかった。


麗華はこれをどうしていいかわからず
戸惑っている。


やがてエレベーターは10階につき
ドアが静かに開いていく。


廊下をわたる冷たい風を感じながら
麗華はカギを取り出し


自分の部屋のドアを開ける。


古びたマンションの扉がギイィと開くと
そこは麗華たち家族のささやかな城が広がっていた。


大部分は祐樹のおもちゃが占領している部屋に祐樹を座らせ
アニメのDVDを再生した。


そして麗華はやっと落ち着き椅子に座った。


ポットからお湯を注いでお茶を飲む麗華。
さっきまでの緊張から解放されていく。



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