クレームの女王
押し入れの中をそっと抜け出した結城。


キッチンに行って自分のお茶碗を取り出し
炊飯器を開けるが


ご飯なんて入っていない。


「おそなえ……」


祐樹は家を抜け出した。


バッグを抱えた麗華は全く気が付いていない。


1人でエレベーターに乗り
やってきたのはいつも遊んでいる公園の砂場。


祐樹は自分の小さいお茶碗に
砂を入れて


自分の家に持ち帰った。


再び押入れの中に入り
砂の入ったお茶碗を


仏壇に供える祐樹。


「パパ…いっぱいたべてね」


そう言うと祐樹は仏壇に
手を合わせた。

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