クレームの女王
そして小さな仏壇を
バッグに夢中になっているママの目を盗んで


部屋の中に入れた。



ママに見つかったら
また捨てられてしまう。


そう思った祐樹は
仏壇を押入れの中に入れて隠した。


自分も押入れの中に入り
懐中電灯で仏壇を照らす。


中に入っているパパの笑顔の写真を
ちゃんと立てて


そこらにあった布で
一生懸命仏壇を磨く祐樹。


「おそなえもの……」


仏壇にはお供え物をすると
うっすら知っていた祐樹は


押入れの中を探してみるが
お供えになりそうなものなんてあるわけがなかった。

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