クレームの女王
この時麗華の頭の中で
何かが弾けたような気がした。


言葉で表しようのない感覚に襲われる麗華。
こみあげる笑いがこらえきれない。


DVDに飽きた祐樹がたたんであった洗濯物を
触りだしても気にならず


麗華は一人で笑いをこらえている。


「こんなに簡単なんだ」


ぼそっとつぶやく麗華。


カバンの中からスマホを取り出し
じっと見つめる麗華。


「スマホってほんとにすごいな。
あんな怖そうな店長まで黙らせちゃうんだから」


麗華は自分の人生が確実に
うまくいっているような気がしてきた。


今までの節約に節約を重ねた
ケチくさい人生からおさらばして


自由に使える二万円が
目の前に並んでいる。




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