クレームの女王
運転手が中から飛び出してくると
腕を押さえてうずくまる麗華を発見した。


「大丈夫ですか!」


運転手が麗華のもとに駆け寄ってくる。


「大したことないけど…いたた…」


麗華のへたな芝居に慌てた運転手は
必死に麗華を抱き起そうとするが


その腕を振り払いゆっくりと立ち上った。


そして運転手を涼しい目で見つめる麗華。
運転手はまずいことになったんじゃないかと思って


下を向いている。


「子供がトラックの陰から
道に飛び出さそうとしたのを


捕まえようとしたらつまずいちゃって
トラックに体当たりしちゃった。

私ってドジよね。ははは!」


笑い出す麗華につられて
なんとなく運転手も笑い出す。


だが次の瞬間麗華は真顔に戻った。


「運転手さん。何でわらってんの?」




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