優*雪
沖田とセツは、河原に来た


「もう、ケガしないでね」

セツの左手を見る



「優太に言うて」

「そうだね」


「慶喜様と喧嘩、よくするの?」

「二回目
いつも、うちが一人で怒ってるだけやけど
セツに会いたいとか言うねんもん」


「だめなの?」

「いややん」


ほっぺた膨らませるセツが可愛くて沖田がセツを抱きしめる


沖田は、背が高い

セツは丁度沖田の胸あたりに頭がある

セツの右耳が 沖田の胸音をきく


ピク


セツの肩が揺れた……


聞いたことのある音



「あ!ごめんな…「黙って」 え?」

「総司さん…咳とかでる?」

「いいえ?」



セツが、沖田を見上げる



「総司さん…うちについてきて?」



再び、手をつなぎ町を歩く


途中、つけられているかもと
抜け道を通る


セツが忍不合格なのが、不思議な程だった



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