優*雪

雪之介目線

屋根上に上がり

大砲の玉が落ちた場所を確認する…


大丈夫!あそこには誰もいない


「影朗! 問題ない!」

「わかった!」


あまり敵が来ない場所で、全体がわかる場所を選び、ここに新人と影朗を置いたが
予想以上に指示が遅いし、二人も体力がなさそうだから、代わったが……

まずいな……


気になるのは、もう一つ


会津、鉄砲隊


屋根上から、様子を見る

やはり……

覚馬の目が…



「てめぇら!!やる気あんのかごらぁー! 撃て!!
覚馬ばかりに頼ってんじゃねぇ!!
如月!! 覚馬の目になってやれ!!」



大声で、鉄砲隊に檄を飛ばす!

近くにいた如月に覚馬を頼んだ
覚馬の腕は、目が見えなくとも上等!

頼んだぞ!!

屋根からおりて、影朗の所へいく

背中に手をやり


「影朗。落ち着けよ
使えるものは何でも使え!
やれることは、すべてやれ!迷うな!
お前の判断がすべて正しい!!」


声を掛けた!


「あの二人では、少し荷が重いので、敵を新選組に半分持ってもらっていいかな?」

「お前の判断で動け!!」


影朗が頷くと、土方さんの所へいく


大丈夫!新選組は強い!




「雪影様!!御所内に侵入者が数名!!
一人は、久坂と思われます!」



玄瑞…



「狼狽えるな!!
手はず通り、鷹司邸へ追い込め
生け捕りがむりなら、火で囲め!
逃がすな!」


俺たちは、同じ未来をみてたはず……

人が人を殺さず…

人が身分に潰されず…

自由に生きていける

平らな世を創りたい……

俺たちは、生まれた所が違うだけで

やり方が違うだけで



玄瑞…ごめんな


俺は、守りたい未来と家族と仲間がある


玄瑞…俺は、ひどい奴だな……


結局、自分の為に親と慕う芹沢さんを殺し


友達なのに、玄瑞…お前を殺す


俺は、鬼だ……










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