優*雪

監察方

司が確認する

「山崎さん…間者ではありませんよね?」

『当たり前です!!』

即答。

優太は、山崎の苦無をジロジロ見ていた
よく手入れされていた


「では、なぜ忍の術が使えることを隠したんです?」

『俺…武士になりたいねん!』


山崎の真っ直ぐな目に

近藤がうるっとして…

「ここで一緒に武士になろう!!」と
涙流していた

「えっ!? 近藤さん!?」

司は展開の速さに驚いた


『ありがとうございます!頑張ります!』


優太が山崎に苦無を返した


「山崎さんにお願いがあります
実は…
屋根裏が改造してあるんです
前川邸は忍び込みにくい造り
八木邸は見張りやすくなっています」




全員が驚く!





「これから隊士も増えますし
間者も入るでしょうから
見張りを頼みたいのです」


『わかりました』


山崎の返事を聞いた土方は

「山崎を副長助勤にする!」

処遇を言い渡した


「俺たちが使っている部屋は
監察方のための部屋なんで
しばらく山崎さんと、優太と俺の三人部屋でいいですか?」


『かまいまへん』


壬生浪士組 監察方の誕生である





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