優*雪

葵 の来所

八月

あいかわらず、誰とも関わらない優太

屯所に、藤原 葵 がきた



「見廻組の役員編成ならびに、組員を決めて参りました」

芹沢派 近藤派の幹部が集めらる



「優太を、呼んで下さい」




しばらくして、全員が集まり役員や組員を確認するが、優太は、見ようともしない

葵 への信頼があるからだ


「いつまでそうしてるんだ?」


葵が皆の前で、わざわざ優太に突っかかるのは、皆の心配を感じているから



「ふてくされて、まわりに心配かけてるって気づけよ?」



葵が優太の前に座る

「慶喜様と話す機会を作る
家茂様が間に入るとおっしゃった」



葵の言葉に反応しない優太に





「優太! 今、仲直りしないと
本当に、慶喜様のところに戻ることが
出来なくなるぞ?」


葵が優太の肩に手を掛けようとしたが
優太に弾かれた

なにも言わず、なにもよせつけないように


そして、部屋を出た



「藤原さん…教えてくれねぇか?」

優太が心配な土方が聞く

「立ち入るな 優太の問題であろう」

芹沢が割って入りそのまま部屋を出る

皆が驚きの顔をする



「申し訳ない
私も、慶喜様と優太が喧嘩をしたとしか…家茂様のところへ慶喜様が相談にこられ
慶喜様も内容までは明かしませんでした
優太の様子を見に来たんですが
荒れてますね…」



「誰とも話をしてないんだよ
仕事は、今まで以上に抱えて
体を壊さないか、冷や冷やしている」

近藤が悲しそうに言う


葵が天井を見て
「影朗!降りてこい!」

優太の跡継ぎの黒鬼がシュッと降りてくる

「お前から見て、変わった様子は?」

「常勤でないので、あまりわかりませんが
俺とも話しません 
それから…外にでたら、必ずまかれます」

葵 と影朗が知り合いということにも

影朗にも優太が、一線をひいていることに皆が驚き解決方法を見つけ出せずにいた





「私はそろそろ戻ります
影朗!優にかわったことがあれば、この方たちと、俺にも報告をしろ!」

「御意!」

影朗は天井に消えた

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