優*雪

睦 目線

今日は、セツが店に出るって聞いたから
帰ってきた

彩月の時以来、会ってないし

荒れてるってきいてたから、話がしたくて

浪士組の奴と出掛けたらしく、入れ違う





帰ってきた、セツは… 泣いていた


「どないしたん?」

「へ?睦君? あぁ 目が痛いねん
顔洗てくる」


あからさまな嘘に、イライラ

セツの手をつかむ

「一人で何悩んでんねん?」

俺が、セツに話に来たのは
一番ボロが出る人格だから

「何も悩んでへんよ?」

「じゃあ、なんで泣くんや?」

「楽しかったんや
ただ、さみしなっただけ」

日頃、よせつけない奴らが愛おしい
そう聞こえた。

「一緒におるくせに」

「一緒におるんは、うちやないもん」

「抜け身になった後、どこいくんだ?」

「うーん。内緒?」

疑問系なのは、決めてないからやな!

「浪士組に入れ! 新八がいる!」

「睦君…うち、もお…ええねん」

「なにもよくない!!」

「全部、捨てるて…決めてん」

やっぱり、ボロが出た
また、死にたがっている

「生きてくれよ」

「生きてるよ!ちゃんとしてるよ!」

どこがやねん。 泣いてるやん。

「死なんといてや」

「いつか死ぬやろ?
それまでちゃんと生きるよ?
心配いらんよ?」

セツを抱きしめる
大切ないとこ
大切な妹みないな、幼なじみ

「お前は、一人やない! 俺がおるからな」

二人で泣いた
理由もわからず… こんなに泣けるんやな

泣いてたら、おかん、おとんが店に戻ってきた

「あんたら!!まさか…!!」

勘違いは辞めてほしい

おかんは、セツと雪之介が同一人物と知らない
雪之介の妹と思っている
おとんは元忍やし、わかってる

「皆に報告に、帰ってきたんやった!
俺、結婚した!」

「「「 えええぇーー!! 」」」

「美加ちゃんか?」

「しかおらんやろ?」

美加は、影組 美影
影朗は、美加の弟で 朗(アキラ)

「んで、美加ちゃんは!?」

「連れてきてないんか?」

「忘れてた」

「睦もセツもぬけさくやな!」


俺、セツほどやないで!!


「睦君、おめでとう!!」











その日の夜、天皇が中川宮に密命を出したとかで、日付が変わる頃、御所は慌ただしくなっていた

今夜、美加と雪が抜け身になる


この騒ぎは、雪の計画だ…。



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