私を惚れさせて。私の虜になって。
「菅原、筆箱一式買ってもらえよ」


「いいよ。そこまで」


まぁ、お小遣いが入った財布も、ためていたお金も、


段ボールには入ってなかったけど。


「すがちゃんは、いいぞ」


「え?」


「必要以上、買うなよ?」


どうやら、俊くんは買ってくれるみたいだ。


「出世払いな」


「わかった」


松木とまーくんが選んだシャーペンと、


松木と同じ消しゴム。

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