恋の定義──そして今日も、君を想う──
「オレ、レナに拒まれるたびに不安だったんだ…。こんないい加減なオレに愛想が尽きたのかもとか…元婚約者の彼の方が、やっぱり好きなんじゃないかって…。」

気弱そうに話すユウに、レナは慌てて弁解する。

「違うの、そんなんじゃないの。須藤さんは子供の頃からの保護者みたいな人で…私を一人にするのが心配だから、ニューヨークに行って結婚して一緒に暮らそうって言ってくれただけで…。須藤さんとの間に、そういうことは1度もないよ。」

「…そうなの?」

「うん…。」

レナは、ずっと打ち明けられなかったことを、ユウに告白しようと決心した。

「あのねユウ…笑わないで、聞いてくれる?」

「ん…何?」

レナは、ひとつ息を吸い込んだ。

「……ないの。」

「え?」

あまりに小さなレナの声に、ユウは聞き返す。

「私…ユウ以外の人と、付き合ったこと、ないの…。」

「えっと、それって…。」

困惑するユウ。

「こんないい歳して恥ずかしいんだけど…私、1度も…誰とも……したこと、ないの…。」

恥ずかしさで真っ赤になるレナ。

「え、えぇっ?!」

驚き言葉にならないユウ。
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