【実話】終わらないトンネル



「可愛いね!名前なんてゆうの?」

(え、なにいきなり!?
まず誰この子、派手..)

私が中学生活の中で一番に友達なった
サカモト アカネ、一言でいうと荒れている。
いい奴だが、感情の収拾がつかないと危ない。
今でもこの子とは“腐れ縁”で繋がっている



「…梓だよ。」


すると、ニコっとして

「梓ちゃんってゆうんだ、
あたしアカネ!友達になろう。」


驚いて固まってしまった
こんな私の相手をしてくれるんだ
友達になってくれるんだ

アカネは不良グループのリーダー核。
小学生なのに喧嘩をよくして
勝ち続けていたらしい。

気が強い、ずる賢い、短気。


ちょっと戸惑ったが
いい子そうだったので
喧嘩しなければいいと思った


弱虫の私には木の陰となれる
木がまずは必要だったからだ。
ほんとどうしようもないヘタレだ


顔の広いアカネは人気者。
一緒にいれば色んな子達がアカネの周りに寄ってきた


自分自身が人気者なわけでもないのに
その隣に居ることに私は優越してしまった。


この私のずる賢い寄生の仕方は
化けの皮を剥がれ叩かれるキッカケにー。


それからアカネを盾に
友達を増やしクラスにも馴染み
同じクラスの6人でグループができた

アカネ、マイ、サヤカ、アミ、シホ、私。


女の子の集団だ、
好き嫌いはもちろんあるが
仲良くしておくことが最善だった


まだまだ小学生同然、
人気者と一緒に居たい!っとゆう
気持ちがどうしても出てきてしまう


アカネとマイは人気者で
自分でも「私が一番」と思っていた
だから、他の4人がゴマをする
それか嘘の話を耳打ち叩き合う
みんな、一番のお隣になるため。


「サヤカがアカネの悪口を言ってたよ」

「え?ほんとに?有り得ない…」

「サヤカ、はみ子にしようよー」

「うん、一緒に居たくない」






「おはよ!」

「あっ梓。今日からサヤカはみ子にするから」

「..わかった」

聞けなかった。
言い返せば自分が標的になる
小学校でのあの悪夢は私にはフラッシュバックした


サヤカがー。


独りぼっちになって悲しそうな
サヤカを見るのは可哀想だったが
ここでサヤカの方に付けば
今度は私がのけ者にされてしまう

結局、中学生になっても
私はクソガキのままだった


こんな事がほぼ週替わりに
標的が移り私たちの中で起きていた

これだって「イジメごっこ」


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