あきらめない ~ 青空の下のマウンド ~
なんで永岡くんはこんなに優しいんだろう
普通だったら、なにも言えなくて、ただただ慰めることしかできない場面なのに
永岡くんはそれに対して逃げようとしない
「俺は、笑ってる方が不安だよ…」
こうして、優しく受け止めようとしてくれる
・・・だからかな
出会ってまだ数週間しか立っていないのに
" この人なら信じられる "
そう、強く思った
涙が収まってきた私は、思っていることを全部吐き出した
私より少ない運動量でも私より体格のいい男の子を羨む気持ち
努力しても追いつくことしかできないはがゆさ
そして、それでも出てくる力の差
そんな中で気づいた自分の弱い心
諦めたくない
大好きな野球で負けたくない
そう思って、増やした練習も、今となってはもう " 無駄なこと " になってしまった
「出たかったよ…っ…
全国大会のマウンドに…立ちたかった…」
目指してきたものはもう、手の届かないところへ行ってしまった
私がそう言うと、永岡くんは私の体を優しく抱きしめた
「永岡くん…?」
「連れて行くよ…」
「え…?」
「絶対に、全国大会に連れて行くから……!」
永岡くんはそう言うと、抱きしめる力を少し強めた