あきらめない ~ 青空の下のマウンド ~
溜まっていた涙がぶわっとあふれる
「うん…」
一言そう言って、私は永岡くんの胸に自分の顔を埋めた
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その日の夜
" でも、史花は好きなんでしょう? "
ふと、なっちゃんに言われたことを思い出した
この前言われたときは否定したけれど
きっと、その通りなんだと思う
豆で硬いはずの手なのに、私の頭を撫でる手は優しくて、すごく暖かかく感じたのも
抱きしめてくれたときの感覚がまだ少し残っているのも
思い出すと
ドキッ
と胸がなって、少し苦しくなるのも
きっと、永岡くんが好きだからなんだと思う
「恋って、こんな気持ちになるんだ…」
今度会うとき、永岡くんにどんな対応をすればいいんだろうって不安になるのに
会うのが楽しみになっている自分がいる
そんな初めての感情に、少し戸惑う
「史花?起きてるの?」
カーテンの向こうにいるお母さんからそう言われる
「起きてるけど、もう寝るよ」
「そう。早く寝なよ?」
「はーい」
私はそう返事をして、重くなったまぶたを閉じた