あきらめない ~ 青空の下のマウンド ~
「笑うしかないじゃん!諦めないって…っ…絶対に諦めないって決めたのに、もう諦めるしかないんだよ…?
まだ先がある永岡くんには、分からないよ…!」
史花はそう言って、顔を永岡から背けた
いつもの史花なら、こんな皮肉のようなことは言わない
それだけ追い詰められているということなのか
それとも、本気でぶつかれるほど永岡のことを信頼しているのか…
「・・・そうだな。わかんねーよ」
永岡はそう少し冷たく言った
「でも、聞くことはできる。
誰にも言わず、隠して笑って。
それこそ、キツイんじゃねーの?」
「・・・だって「聞くよ。全部」
「言いたいこと全部、思ってること全部ぶつけろよ
逃げんな!」
「う…っ…へ…つっ…」
「落ち着いたらでいいから」
永岡が史花を抱きしめている
そんな光景を、止めることもなく、ただただ見ることしかできない
止められない
止める権利は俺にはない
そんな中で浮かんでくるのは、もしもの話
もし、お葬式がなかったら
鹿児島に行っていなかったら
永岡がいなかったら
あそこいるのは、俺だったかもしれない