能力家兄妹!
「美帰、凄いわね。一体誰にこんなセルフバティを脳にコネクトしたの?」
「指導の先生!結構、調整が得意らしくて、いろーんな機能を作ってもらったのよ!今ではこのマーサは私の親友ってかぁー…夫みたいなものだよ〜」
「ま、マーサって名前つけているのね…」
姫奈は苦笑いをした。
すると、今度はポカッと頭に重さを感じた。
みてみると、玲斗が姫奈の頭に腕を載せて微笑んでいた。
「セルフバティの調整と注入、データ削除は俺も得意だ。なんなら姫奈のもメンテナンスしてやるけど?」
(まさか、玲斗がセルフエンジニア志望だったのは知ってるけど、そこまで技術をつけていたのね)
姫奈はスッとポケットから小さな四角いものを出した。携帯のようで縦が長い。白いものだ。これは姫奈のセルフバティだ。
姫奈はそれを胸のあたりでぎゅっと握りしめた。
「今度…やってもらうわね」
姫奈はそう微笑んだ。