できちゃった結婚です!
「すみません、呼びだして」
指定された場所に着くと、既に彼女は席に着いていた。
わたしはゆっくりと歩いて彼女の元へと向かった。
少しだけ、お腹に痛みを感じる。
だけど逃げるわけにはいかないんだ。
「いえ、こちらこそ、すみません」
注文を聞きに来たウェイトレスさんにオレンジジュースを注文すると
彼女がいきなり泣きそうな声で話を切り出してきた。
「どうしても、別れてはいただけないんですね」
「ごめんなさい」
「どうして、ですか?わたし、こんなにこんなに新君を好きなのに」
あなたの気持ち、今のわたしならきっと分かる。
好きな人が離れてしまうのはきっととても辛くて悲しくて。
それはきっと言葉に出来ないくらいで。
あがきたくて、すがりたくて繋がっていたいんだよね。
「あなたの気持ちは分かるけれど。わたしは新と別れる気はないんです。
新は何て言ったの?あなたに」
「新君は、あなたを、秋月さんを愛してるとそう言っていました。
だからわたしとはもう無理なんだって。もう杏に連絡をするなとも
言われました。だけど、わたしはまだ、新、君が好きで」