歌姫の君に恋をした。
「ねえ、ちょっと僕あいつのとこ行ってみる」
「私も!!」


結斗と杏奈は立ち上がりあいつの元へと足を進める。
そんなの俺が黙ってその場にいるわけなくて、俺もついていった。


「…………………」
「…………………」

保健室からは多少声が漏れていた。
保健室の近くに教室は1つもなく、静かなのだ。


「おい」


俺達は男の近くにより、結斗が声をかけた。
男は横目でチラッと俺達を見るだけだった。


「あんた、千春ね」


そんな杏奈の言葉に男は軽く肩をビクつかせる。
そして男は無言で俺達に近づいてきた。
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