歌姫の君に恋をした。
ねえ、どうして?
なんでこうなのかな。
君を拒否したくないのに体がいうことを聞いてくれないんだ。


「私もどんな輝夜君でも大好きだよ。
輝夜君は私の生きる理由だから」


そう言って美春は輝夜に微笑んだ。
その微笑みは何処か寂しそうで、何かに怯えてるようで、脆く儚く…消えてしまいそうだった…。


ガラガラ


「もういい?」

そう言って扉を開けて覗いてきたのは杏奈だった。

「もういいよ」

そう杏奈に答えると篠宮君と東雲君も入ってきた。
保健室に入ると篠宮君は何か輝夜君に耳打ちしていた。
私には聞かれたくない話だろうと思いあんまり気に止めなかった。


「で?うまくいったの?」
「へ?」


杏奈の言っていることがいまいちよく分からいとでも言うように首をかしげる美春。
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