四百年の恋
……だったのに。
「お許しください……」
そう言い残して、最期に振り返った姫の表情は、悲しみに満ちていた。
涙を流しながらも、冬悟と再び巡り会う道を選んだ姫。
そして生まれ変わり、記憶をなくしつつも再び冬悟と巡り会おうともがいていた。
……悲劇はそれだけでは終わらず。
姫の両親や、養育者であった安藤夫婦までも、冬雅への責任を感じて次々と自害して果ててしまった。
有能な家臣の死。
それは福山家にとっても、大きな損失となった。
人材面だけではない。
さらに冬雅を苦しめたのは、果てしなき罪悪感。
「弟君の許婚に懸想した挙句、殿はたくさんの人たちを不幸にした」
周囲の者たちの、声なき声。
人の口には、いくら権力者とはいえ完全に戸は立てられなかった。
その後の福山冬雅は。
人が変わったように、慈悲深い君主になったと称された。
拡張政策は中止し、ひたすら領内の繁栄に心を配り、後の福山家の発展に尽力した。
拡張政策を中止。
今までのやり方を見直すというよりも、上昇意識を失くしたのだった。
やる気を失った。
全てがむなしく感じられた。
富も権力も栄光も、何もかもが虚栄だった。
むなしいだけだった。
真に望んだものは……手をすり抜けていった。
「お許しください……」
そう言い残して、最期に振り返った姫の表情は、悲しみに満ちていた。
涙を流しながらも、冬悟と再び巡り会う道を選んだ姫。
そして生まれ変わり、記憶をなくしつつも再び冬悟と巡り会おうともがいていた。
……悲劇はそれだけでは終わらず。
姫の両親や、養育者であった安藤夫婦までも、冬雅への責任を感じて次々と自害して果ててしまった。
有能な家臣の死。
それは福山家にとっても、大きな損失となった。
人材面だけではない。
さらに冬雅を苦しめたのは、果てしなき罪悪感。
「弟君の許婚に懸想した挙句、殿はたくさんの人たちを不幸にした」
周囲の者たちの、声なき声。
人の口には、いくら権力者とはいえ完全に戸は立てられなかった。
その後の福山冬雅は。
人が変わったように、慈悲深い君主になったと称された。
拡張政策は中止し、ひたすら領内の繁栄に心を配り、後の福山家の発展に尽力した。
拡張政策を中止。
今までのやり方を見直すというよりも、上昇意識を失くしたのだった。
やる気を失った。
全てがむなしく感じられた。
富も権力も栄光も、何もかもが虚栄だった。
むなしいだけだった。
真に望んだものは……手をすり抜けていった。