新撰組は、私を変えた
時「そうなんだな...」

獅鳳は、ポロポロと泣き出した。新撰組の皆さんは、ポカーンとしていた


時「...泣くな。続き話せるか?」


獅「ウッ...フェッ...うん...」


獅鳳は、涙を止めて続きを語った


獅「ある日、いつもと同じように遊んでたら、いきなり鬼族が現れて、お母さんを殺した...それで...おねぇちゃんが暴走して、暴走を止めるために記憶を消した...」








どれだけ辛い思いをしたのだろう...
幼い自分に恨みを持ってしまう。自分の暴走のせいで獅鳳は、私の記憶を消した…その代償かなにかで、ここに飛ばされたのだろう…右も左もわからない、小さな弟にこんなことをさせてしまった。


時「...ごめんっなさい...し...おん...」


生暖かい水が頬に流れるーーー
これは、なんだ...?








獅「お...ねぇちゃん...泣かないで?」





『...泣かないで?』


獅鳳の言葉がリピートされる...


時「これが...涙?」






産まれて初めて...いや。記憶をなくしてから初めて泣いたんだ...


時「ごめんっ......なっさい...ごめんなさい」


時雨は、ただひたすら泣いていた...


小さな子供のように...
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