Not to memories
扉が開いた音がしたので、
後ろを向くと、さっきまで教壇にいたまさとがいた。

当分の間は、女子からの質問攻めでここには来ないと思ったんだけど。。。

「懐かしいよね。。屋上。。。ちょうど夕日だし。。ゆっくりしてってね、それじゃ」


私は屋上からとにかく逃げようと、
扉を開けようとすると手首をつかまれた。

仕方なくまさとの方を見ると、
真面目な顔で私を見ている。

あの時からまさとは変わってない。
いつもまっすぐで、ぶれない。

「2年ぶりに会って、それは冷たすぎだろ」

。。。わかってはいるけど、まさとの顔を直視できなくて。。

「ちゃんと、付けてくれてたんだな。これ」

まさとが掴んでいる私の手首には、まさとがくれたブレスレットが着いている。あの時、まさとが私の手首に着けてからずっと外すことなくこの2年間ずっと。。


「。。。。」


外せなかった。。。いい意味でじゃない。
何も考えたくなかったから、外す勇気さえもなく、そのままにしてただけ。。。


「さっきのゆなの話最初から聞いてた。」

最初からいたんだ。。緊張してて全然気が付かなかった。恥ずかしい。何を言ったのかちゃんと覚えてるわけじゃないけど、でも。。。

「2年前ここに思い出置いてきたって。。俺との時間も過去にした?」

そこもやっぱ聞いてたんだよね。。。

「。。。ちょっとー。びっくりしててごめん頭働かないよ。。まさか今日まさとが来るなんて知らなかったから。。。」


「俺来るって知ったら、ゆな来ないだろ?」

。。。たしかに。。

「まさとは知ってたの?私来るって」

「知ってたから来た」

キモニーのバカ。。仕組まれたなこれは。
もー。ただじゃおかない!!

「そっか」

「俺はこの2年間の時間を取り戻しに来た」

「え?」
< 355 / 358 >

この作品をシェア

pagetop