Not to memories
「好きな人がいるわけじゃないんだよね?
だったらさ、お試しとかでもいいから。

。。。

あんまり重く思わなくていいから」



「お試しってなに?そういうのわけわかんねぇし」


「今すぐ結論出さなくても、ちょっとお試しで付き合ってみてから、付き合うかどうか考えてもらっても全然いいから。

私本当に滝口くんのことすきなの。」



「本当に好きって。。。

俺の何を見て好きって言ってる?


それに俺、お試しで付き合ったとしても
木村さんのこと好きにならないから。

悪いんだけど、そういうのうざい」


。。。

「。。。ひどい。。」

泣き出し走って行ってしまった。

なんかだめだ。
イライラしてたせいか、
考える前に声を出していた。


あっ。やべ。授業。。。
屋上から校庭をみおろすと
体操着に着替えたクラスメートが
出てきている。

授業に遅れる。
急ごう、そう思ったが、いつも飯田さんといるグループの子たちが目に入ってきた。

もう一度みかえすと、飯田さんがいないことに気がつく。

あちこち見渡したが、彼女の姿がなかった。

。。。

早退?

キーンコーンカーンコーン
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