あなたの優しさが…

大東さんがスーパー入り口にいた。


「すみません、お待たせして。
さっきよりレジが混んでました」


何もありませんか?と聞かれた。

問題なしですと答え、マンションへ戻った。




今日は、ゆかりさんと一緒で

鍋にしようっと決めた。



鍋なんて久しぶり。


まだ両親が仲よかった頃だから。




そんなこと思い出したら、

ゆかりさんと話た【結婚】の文字が頭によぎった。


結婚…家族。


雅樹となら、幸せな家庭を築けると思う。

けど、結婚…家族なんて言葉に出せない。


出して、今の幸せが壊れないなんて保証はない。



このままでいい。それだけで十分。
< 78 / 130 >

この作品をシェア

pagetop