華麗なる安部里奈

テッちゃん達の住む部屋へ

それでも、入学から1ヶ月もすると、そんな事はどうでも良くなっていた。今まで通り、屋敷に帰ればテッちゃんとアッちゃんとは遊べるし、勉強も一緒にしようと思えばできる。違う学校でも、何も問題はないと分かったからだ。



幼稚園同様、小学校も私の屋敷から少し離れた所にあったため、私は車で送り迎えをしてもらっていた。

運転手の名前は運天 克宏さん。運転手で"ウンテン"さんと、まるで冗談のような名前だが、これは本当の話だ。


私の中では小さい頃から『運転手=運天さん』だったため、他の乗り物に乗った時でも、それを運転している人の事を"運転さん"と呼ぶものだと、中学校に上がるくらいまで勘違いして呼び続けていた。

< 40 / 135 >

この作品をシェア

pagetop