初めてを君と。
少し時間がかかったからか、会場に近づくにつれ、さっきよりも人が多くなっている。

はぐれないように、晴輝くんを横目に入れながら歩く。
会話はあまり続かないけど、それでもさっきよりはましになってきた。


……,…どんっっ!

「きゃっ!す、すみません。」

人が多くて隣を歩く人にぶつかってしまった。

「大丈夫??草履、痛くない?」

晴輝くんが心配そうに顔を覗き混んできた。

「うん、大丈夫だよ。人、多いね。
迷子になりそう。」

「え、それは困るから。くーちゃんが嫌ちゃうかったら。」

そっと差しだされた左手。

え????


私はその左手を見つめた。

「迷子になったらあかんから。」

そう言って少し強く引かれた手。
その瞬間に汗が吹き出るような感覚になって、
心臓が飛び出しそう。

「あ、ありがと。」

私は恥ずかしくて俯いた。


ど、どうしよう。
手、ベタベタしないかな??

汗かいてきちゃうよ。。。





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