年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
営業時間後の美容室なんて、初めて入る。

ありがたく体を拭かせてもらいながら、きょろきょろと中を見渡した。

並んだセット面は四面、奥の方に仕切りがあって、多分向こうはシャンプー台。
こじんまりとした店だけど、全体的に白でまとめられていて、置かれた椅子や家具なんかはセンスが良かった。二方向がガラス張りになっていて、昼間になってスクリーンが上がれば、開放的な空間になるだろう。
待合のソファも椅子もアンティーク調のテイストで、どちらかと言うと都会的な雰囲気の店内に、不思議と溶け合っていた。
絶妙に配置されたグリーンのおかげかな。


男の子がドアの向こうからカップを持って出てきた。

湯気が立つ白いカップを、なぜか待合のテーブルではなくセット面の鏡の前に置く。

「座ってください。髪、乾かしましょう」

くるっと椅子をこちらに向けて、にこっと笑って椅子を示した。

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