年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
「ほらほら皆さん、そんなに騒がないでくださいよ。沙羽先輩、まだ部長にも言ってないんでしょう?
きちんと報告が済むまでは、内密に、ですよ。報告の順番とか、部長結構気にするんですから」
内緒、と唇の前に人差し指を立てて、その場にいた人たちを黙らせてくれた。
「きちんと正式に決まったら、またご報告しますから。それまでは、すみませんけど内緒でお願いします」
私からもお願いすると、そうだねえ、とみんな納得してくれて、結婚という言葉は一旦みんなの心の中にしまわれる。
それから明日香ちゃんがうまい具合に平山さんの奥さんの話にもっていってくれて、なんとかその場は収まった。明日香ちゃんからちらっと寄越されたひと睨みに、絵里ちゃんがようやく、ちょっとまずかったか、と気づいたようで、しゅんとした様子でそれからはおとなしくしていた。