年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
「なんでかわからないけど、すごくほっとするんだよね、あの子の隣」
強がっている普段の私を、全て溶かしてしまう安心感。
「祥裄の隣だって、居心地はいいんだけど、やっぱりどこか普段の私を崩しきれないところがあって。
でもなんでか、あの子の前ならなにも取り繕わなくていい気がしたんだよね。それどころか逆に、普段強がってる部分をどんどん剥ぎ取られていくような感じがして……」
大輔くんの前では、私はかよわい女の子でいられた。自然体の私は、涙もちゃんと見せられた。
「いつもは犬みたいに人懐こい顔で笑うのに、ふとした表情がすごく男っぽくってさ。
不器用なのかと思ったら妙に慣れてるところもあるし、すっと人の懐に入ってきて、じゃれてるだけかと思ったらすごいドキドキさせられて……」
「もういいです。なんか体が痒くなってきた」
明日香ちゃんが途中で話を遮った。
「沙羽先輩でもそういうふうにのろけることがあるんですね」
「明日香ちゃんが話せって言ったんじゃない」
反論する私のほうも、途中から小っ恥ずかしくなっていたから、止めてもらって助かったけど。