年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
辻井さんは流れるような仕草でグラスに口をつけて、傾ける。
つくづく何をやっても絵になる人だ、と思う。
私もグラスに手を伸ばす。ふと馴染みのある感覚を感じて、なんだろう、と隣を見ると、それは左側に空いた空間だった。
この人も、左利きだ。
煙草の煙を一度、私にかからないように横を向いて吐き出すと、辻井さんは躊躇いがちに口を開いた。
「僕と兄が言い争っていたこと。黙っててもらえませんか?」
「もちろんです」
わざわざ言いふらすようなことではない。すぐに頷いた私に、少し安心したようだった。
「僕が、双子だってことも」
「……わかりました」
今度は頷くまでに若干間が空いて、その間に辻井さんが苦笑する。
「なんで、って訊かないんですか?」
「訊いたら教えてくれるんですか?」
質問に質問で返した私に、辻井さんの苦笑が深まった。
つくづく何をやっても絵になる人だ、と思う。
私もグラスに手を伸ばす。ふと馴染みのある感覚を感じて、なんだろう、と隣を見ると、それは左側に空いた空間だった。
この人も、左利きだ。
煙草の煙を一度、私にかからないように横を向いて吐き出すと、辻井さんは躊躇いがちに口を開いた。
「僕と兄が言い争っていたこと。黙っててもらえませんか?」
「もちろんです」
わざわざ言いふらすようなことではない。すぐに頷いた私に、少し安心したようだった。
「僕が、双子だってことも」
「……わかりました」
今度は頷くまでに若干間が空いて、その間に辻井さんが苦笑する。
「なんで、って訊かないんですか?」
「訊いたら教えてくれるんですか?」
質問に質問で返した私に、辻井さんの苦笑が深まった。