年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
生チョコを口に含むと、すっと舌の上で溶けた。

甘味がゆっくり広がって、心を落ちつかせてくれる気がする。


「……例え私に大輔くんが必要だとしても、大輔くんにはもう私は必要ないですから」


私が小さな声で呟くと、辻井さんが訝しげな顔をする。

大輔くん、辻井さんにすら話してないんだ。

「どういうことですか?」

「大輔くんにはもう新しく大事な人ができたみたいですから」

「新しく? 有り得ない」

辻井さんもそうはっきりと断言した。どうして咲さんと同じことを言うんだろう。

「本当です。本人から直接聞きましたから。付き合うことになったって」

「誰と?」

「内緒です」

全く心当たりが無いようだった。ここまで徹底して隠してるんなら、相手まで話してしまってはいけない気がする。
もしかして、職場恋愛禁止?
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