年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
「……俺で、いいんですか?」
彼の声はまだ揺れていた。
「俺には何もありませんよ? 沙羽さんを安心させてあげられるようになるまで、どれくらいかかるか……」
「それでもいい。大輔くんが、いい」
そう言い切って笑うと、ようやく彼の目から陰りが消え始める。
「私ね、誰かの前で泣くのがすごく苦手なんだ。祥裄の前でも、どうしても素直に気持ちをさらけ出せなかった。
でもどうしてかわからないけど、大輔くんの前では強がらずに済んだの。自然に泣いて、弱いところも見せることができて」
大輔くんの前では、私は頼りがいのある強い女じゃなくて、ただの女の子でいられた。