年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
寝不足の体がふらついている。そういえば昼を食べ損ねたまま、朝から何も食べていない。

急速に目の前が真っ白になっていった。体が丈夫なだけが取り柄の俺が、倒れることなんて一生ないと思っていたけど、もしかしてこれが貧血というものか。

とりあえず道の端に移動して、塀に体を預けてしゃがみこんだ。
なんか気持ち悪い、視界からは色がきれいに消えて、汗だけが吹き出してくる。

ああもう、このまま死んじゃえればいいのに……。


本気でそんなバカなことを思った、その時に、丸めた背中に温かな手の感触を感じた。


「ねえ、きみ……大丈夫?」


降ってきたのは心配そうな女の人の声だった。


「具合悪いの? うわ、顔色真っ青だよ」


なんとか顔を上げると、ぼんやりとその人の輪郭が浮かぶ。

長い髪が一筋、落ちて俺の顔に触れた。
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