年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
「プレッシャー、あるだろ。逃げたくなったりしないか?」

「それはやっぱり、辛いな、って思うことはいっぱいありますけど。でも昔と違って、逃げたいと思うことは少なくなりました。
……どれだけ辛くてもギリギリで踏みとどまってれば、いつか必ず成長できるし、認めてもらえる、って気付いたので」

昔、逃げたいと思い続けていた俺に、沙羽さんがかけてくれた言葉が、俺の考え方の真ん中の柱になって支えてくれていた。

今でもたまには逃げ出したくなるけれど、そういう時はあの言葉が、俺を引き戻してくれる。

「……強いよな、お前」

タケさんがふっと笑った。それから立ち上がって、俺の頭を缶でコン、と小突いてから、スタッフルームを出て行く。
扉を閉める間際、少しだけ振り返って、サンキュ、と呟いた。
 
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