恋する白虎
杏樹がユニフォームを縫い終わってしばらくすると、

「杏樹ー?」

リズムよく階段をかけ上がる音が響いた。

「入ってー」

ガチャリとドアが開き、慶吾がヒョコッと顔を出した。

「今出来たよ」

慶吾がユニフォームを受け取り、にっこりと笑った。

杏樹の可愛い顔を見つめると、思わず胸がドキンとし、慶吾は照れ臭そうに横を向いた。

「あのさ」

瞳を伏せた慶吾の横顔に、杏樹は胸がズキンとした。

私は慶吾の想いに答えられない。

< 140 / 270 >

この作品をシェア

pagetop