千年の時空を越えて




板橋に着き、近藤さんを探した。




総司「近藤先生っ!」



雪「静かにっ!行きますよ!」



私達は、近藤さんがいる牢屋に忍び込む。




総司「先生っ!」



近藤「総司?」




総司「今すぐ、お助けをしますので!」



近藤「総司。大丈夫だ。俺は、大久保大和だ・・・。」




雪「近・・・大久保様・・・。それは、バレてしまいます・・・。高台寺党の人が、来て、近藤様とバレます!」




近藤「ならば、それでも、構わぬ。」




総司・雪「え!?」



近藤「雪・・・。悪いが、総司と二人にしてもらいたい。」




雪「はい・・・。」




私は、牢屋の外に出た。見張りも兼ねて・・・。





きっと、近藤さんは、覚悟を持ってる・・・。




総司さんに最期の挨拶をしているんだろう・・・。





しばらくして、見張りが、帰ってきた。




マズい・・・。





私は、二人に近づいた。




雪「総司様・・・。見張りが帰ってきました・・・。」



総司「先生っ!一緒に・・・っ。一緒に、来て下さい!お願いします!」




近藤「総司・・・。わかってくれ!としを頼んだ・・・。」




総司「近藤先生!」




ガタッ。





近藤「っ!早く行け!雪っ!総司を頼む!」




私は、頷いて、総司さんを引っ張る。




総司さんは、何度も、何度も、後ろを振り返る。










町の外れまで走った。





雪「総司様・・・。」




総司さんが、私の肩を掴んだ。






総司「・・・っんでだよっ!なんで、雪は、もっと早く、教えてくれなかったんだよっっ!あの場所で、先生が捕まるってわかってたんでしょっ!?何でだよ!!!なんで・・・っ。」




何も言えない・・・。




確かに、そうだ。





それならば、隠し通して、黙ってなくちゃいけなかった・・・。





中途半端に近藤さんの事を言って、結局、総司さんを苦しめた・・・。




近藤さんだって、助けてあげられなかった・・・。




私は、最低だ・・・。




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