続・元殺し屋と、殺し屋







「バルシーに会った…?」

「ああ。
紅羽の言う通り、子どもなのか大人なのかわからない奴だったな」


「…そんなはず…ない……」




だって…





「月宮くんは、さっきまで一緒にいたもの…」

「は?…どういうことだよ」




私は体育を欠席していた澪鵺に、体育の時間二人三脚を私が月宮くんと一緒にやったことを明かした。

それに、月宮くんの不思議発言も。




「月宮、最初からいたか?」

「いたと思うよ。
最初の方は色々考えていたからわからないけど。
少なくとも二人三脚をしている間はいたよ」

「…どういうことだ?
俺が見たバルシーは、明らかに月宮だった。
確かに声だけ聞くと月宮ぽくないかもしれない。
でも、俺は声だけじゃなく、姿も見た。
…あれは、月宮だ」





最近文化祭について話し合うことが多く、文化祭実行委員の月宮くんが前に立つことも多い。

それもあるけど、クラスメイトの月宮くんのことを、クラス委員である私や澪鵺が間違えることなどないはずだ。




どういうこと?

月宮くんは、バルシーは、何を考えているの?



文化祭3日目に、

何を起こすと言うの……?







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