続・元殺し屋と、殺し屋







「私のこと、思ってくれていたの…?」



何だか今殺気を受けて、わかった気がする。

澪鵺の優しさを、改めて実感できた気がする。




「…当たり前だろ」




澪鵺はそっぽを向いた。

その目線の先には、綺麗な夕焼けがあった。





「うわぁ…綺麗……」




思わず窓に駆け寄る。

澪鵺がふっと笑ったのが聞こえた。





「何が面白いの?」

「…面白いんじゃない。
懐かしいんだよ、この夕焼けが」





懐かしい?





「紅羽が初めて俺に告白した時、俺が初めて紅羽に告白した時。
その時と、同じような夕焼けだなって思ってさ」




あっ…思いだした。






< 269 / 308 >

この作品をシェア

pagetop