続・元殺し屋と、殺し屋







劇は昨日のようにアドリブはなく、ラブシーンも少しだけだった。

でも拍手を浴びる2人はかっこ良くて。

劇が上手い子が多いんだな、と実感できた。





舞台が無事終わり、僕らは体育館を出た。

その後でぼんやり校内を回り、他のクラスを散策。

お昼ご飯ように焼きそばを買い、喫茶スペースで食べていると。

……紅羽たちが血相を変えながら走って来た。






「どうしたの?」

「恭真と知紗がいないの!」

「どういうこと?」

「片付けしていたんだけどね!
あのね、@*★☆♪~~~!!」

「……?」




泣きながら一生懸命説明してくれる紅羽だけど。

言っていることが支離滅裂すぎて、何言っているか……。




「オイ紅羽。
それじゃ何言っているか伝わらない。
それが通じるの、俺だけだから」




え?

思わず紅羽の手を引いている澪鵺を見る。

…澪鵺、紅羽の支離滅裂って言葉じゃカバーしきれないぐらいの滅茶苦茶な説明、わかっているのか?

……恐ろしい、コイツ。

てかどれだけ紅羽のこと好きなわけ?






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